趣味ブログ:個別株への投資:セリア2
前回に引き続き、趣味のブログとして、個別株を取り上げます。
個別株への投資は、分散効果が十分に働きにくいため、リスクが高いため推奨しません。
前回、以下の投資方針に基づいて、具体的な銘柄(セリア)を取り上げ、『3.ファンダメンタルの要素を確認し、投資先候補を絞り込み。』まで、お話ししました。
今回は、それ以降についてお話しします。
【投資方針】
1.グロース投資
2.投資対象は売上が安定して見込めるもの。
3.ファンダメンタルの要素を確認し、投資先候補を絞り込み。
(成長を見込めない銘柄は候補に含めない)
4.投資先候補の銘柄をウォッチングし、大きく価格を下げた後の底値付近を狙う。
(ただし、業績の悪化などのファンダメンタルの要素が原因の場合は除く)
5.底値での投資を追求し過ぎずに、株価の上昇トレンドへの変換を確認した後で、投資する。
6.価格のピークでの売却を意識し過ぎず、下降トレンドへの変換の確認後、売却する。
7.決算前に移動平均線から大きく乖離した場合には一旦売却する。
以下の方針に沿って、購入タイミングを考えます。
4.投資先候補の銘柄をウォッチングし、大きく価格を下げた後の底値付近を狙う。
(ただし、業績の悪化などのファンダメンタルの要素が原因の場合は除く)
5.底値での投資を追求し過ぎずに、株価の上昇トレンドへの変換を確認した後で、投資する。
以下の図は、ヤフーファイナンスに掲載のセリアの過去6ヶ月間の株価チャートです。
前回もお話ししましたが、このチャートのように、セリアの株価は、ピーク時の約7,400円から、1月上旬から急落し、3月中旬には5,000円を割りました。
この急落の原因は既存店売上高の悪化といわれています。
2017年4月から12月までは、既存店売上高が、前年同月比で悪化したのは2017年10月だけでした。
しかし、2018年になってから、1月、2月連続で前月実績を割り込み、更に2月は1月よりも前年同月比が悪化したのです。
そのため、それまで、セリアが成長企業であると信じていた投資家が、同社の成長性に疑問をもった結果により、株価が急落したのです。
私がセリアに目をつけたのは、『確かに成長性に疑問が生じたのは当然だが、一時的な原因である可能性もあるのではないか。そして、成長性に疑義があったにしても売られ過ぎではないか』と考えたからです。
確かに既存店売上高は重要です。
しかしながら、2ヶ月連続で前年同月比で悪化したとはいえ、今後もその傾向が続くとは限りません。
また、それでも平成30年度決算では、上半期が好業績であることもあり、通期の決算は、会社予想や証券会社から開示されるコンセンサスから、それ程は悪くはならないのではないかと考えました。
購入のタイミング
そのため、下落トレンドは一時的であり、その後株価は上昇していくと予測して、底値から上昇トレンドに変換するのを待ちました。
3月下旬に25日移動平均線を超えたあたりで、約5,100円で上昇トレンドに変換したとみて購入しました。
上昇トレンドへの変換を確認する際に、ゴールデンクロス(5日移動平均線が25日移動平均線を下から上に突き抜けること)がよく使用されますが、個人的にはこれだと購入が遅くなる場合があると考えています。
今回のゴールデンクロスは、3/30だったのですが、この時には株価が5,300円を超えていました。
25日移動平均線とローソク足でタイミングを判断するのが好みです。
その後、少しずつ値を上げていき、5月上旬には一時5,500円を超えました。
売却のタイミング
5/7に4月の月次の実績の開示があり、既存店売上高は前年同月比よりも悪化でした。
これで、これで4ヶ月連続で既存店売上高は前年同月比よりも悪化となり、回復の兆しは確認できない状況が続いていました。
翌日この発表を受けて株価がやや下落しました。
前年同月比実績割れに投資家が慣れてきたのか、大きな反応はなくなってきていました。
通常では、その後、下落トレンドに変換することを確認してから売却となりますが、5/17の通期の決算発表を控えて、決算発表まで売却せずに持ち越すか否かの判断をしなければなりませんでした。
その結果、5/9に5,400円付近で売却しました。
決算発表まで株を保有したまま持ち越すことを『決算ギャンブル』と言われ方もします。
これは、決算発表の内容によって、その後株価が大きな変動するリスクが、比較的高くなるからです。
月次の実績の開示がされるのは、小売業などの限られた業界だけですが、仮に月次の実績の開示があった場合でも決算発表は、多くても年間4回しかありません。
そのため、その会社に投資している人、投資を検討している人の関心が自ずと高くなります。
そのなかでも、通期の決算発表への注目は最も高くなります。
投資家の期待よりも業績が良かった場合は、株価が上昇する可能性が高いですし、反対に期待に達したなかった場合は、業績が悪くなさそうでも株価が下落する可能性が高くなります。
いずれの場合でも注目度が高いため、値動きが大きくなりがちで、リスクが高くなります。
投資家の期待に対して、業績が良かったか否かをみる場合、会社の業績予想や証券会社が公表するコンセンサス予想に対して業績がどうだったかを比較することが良くあります。
『昨年度よりも○%増益でしたが、コンセンサス予想より当期利益が少なかったため、株価が下落しました。』というニュースは頻繁にあります。
しかし、会社予想やコンセンサス予想は頻繁に見直しされるわけではありませんので、決算発表直前の投資家の期待水準を正確に把握することはできません。
このことも、決算発表後の株価の変動を予測することが困難である要因の一つです。
次の年度(決算発表時点ては今年度)の会社予想の見直しがある場合も、それとこれまでの会社予想やコンセンサス予想との比較により、株価が変動するリスクがあります。
また、個人投資家が、決算発表の内容を、インサイダー情報でもない限り、事前に知ることは不可能に近い一方で、機関投資家は何らかの情報を事前に入手できる可能性があり、個人投資家により不利となります。
このように、決算発表をまたいで、株を保有することはリスクがあります。
特に、今回のセリアのように、特にいいニュースがないにも関わらず、株価が上昇しているケースは、株価に投資家の期待がより多く反映されていると考えられるため、期待を裏切った場合の株価下落リスクが大きくなります。
反対に、保有株を一旦売却して現金に変えた場合、他の銘柄も含めて、決算発表後の株価の変動をみて、株価が下落し過ぎではないかという株に注目し、再び上昇トレンドに変換した時に買いを入れる選択肢が増えることになります。
場合によっては、決算発表前に売却した銘柄を、また買い直すことも選択肢に含まれます。
このように決算発表をまたいだ株の保有にリスクを抱えながら、株を保有する価値があるかを改めて考えた場合、既存店売上高が前年同月実績を下回っている状況に変化がなく、成長株でなくなったのではないかという疑念を払拭する材料は見当たりません。
株価も3月に底値を打って以降、特によいニュースもない中で、緩やかながら上昇を続けていることもリスク要因でした。
このような理由から、決算発表を前にして売却することを決めました。
その後、決算発表前に約5,300円までにやや下落した後、決算発表後に約5,000円まで一旦下落しましたが、その後5,300円あたりまで回復し、存外に安定した値動きでした。
決算発表では、昨年度の通期の実績が過去最高ながら、会社予想とコンセンサス予想に達しませんでした。
また、以下のように、今年度の当期利益の会社予想を前年度比の3.4%と発表するなど、成長株と言いがたい発表内容でした。
同時に大幅な増配を発表したことにより、株価の下落を抑えることに成功し、今後も比較的安定した値動きが期待できますが、グロース投資の投資先としては相応しくなくなったため、会社予想のような業績となるのであれば、今後購入の候補に入れることはないかと思っています。。
これまで見てきましたように、個別株の株価の変動には不確定要素が多く、分散効果も十分に働きにくいため、個別株への投資はリスクが高いため推奨しません。
運用としてはインデックスファンドへの投資をお勧めしております。
個別株への投資を趣味として紹介いたします。
もし、皆様が個別株に投資する場合でも、その結果が全体の運用結果に大きな影響がでない範囲に留めるべきです。