ガネーシャ@FPのお金をふやそうBlog

節約方法や資産運用などのお金をふやし方について、色々わかりやすく説明します。

趣味ブログ:個別株への投資:Fringe81

今回も、趣味のブログとして、個別株を取り上げます。

運用としてはインデックスファンドへの投資をお勧めしております。

個別株への投資は、分散効果が十分に働きにくいため、リスクが高いため推奨しません。

今回は、具体的な銘柄として、Fringe81を取り上げます。

【投資方針】

1.グロース投資

2.投資対象は売上が安定して見込めるもの。

3.ファンダメンタルの要素を確認し、投資先候補を絞り込み。
(成長を見込めない銘柄は候補に含めない)

4.投資先候補の銘柄をウォッチングし、大きく価格を下げた後の底値付近を狙う。
(ただし、業績の悪化などのファンダメンタルの要素が原因の場合は除く)

5.底値での投資を追求し過ぎずに、株価の上昇トレンドへの変換を確認した後で、投資する。

6.価格のピークでの売却を意識し過ぎず、下降トレンドへの変換の確認後、売却する。

7.決算前に移動平均線から大きく乖離した場合には一旦売却する。



1.グロース投資

Fringe81は、インターネット関連事業を営む企業で、その事業は、「広告代理サービス」「メディアグロースサービス」「ウェブサービス」「ソリューションサービス」の4つに分類されます。


① 広告代理サービス

広告代理サービスは、その名の通り広告代理店としてインターネット広告の広告代理店事業です。

GoogleYahoo!Facebook等から広告媒体を買い付け、大手広告主及び広告代理店に販売するという事業です。


② メディアグロースサービス

メディアグロースサービスとして、当社はアドネットワーク(広告配信可能なウェブサイトやアプリケーションを複数束ね、広告主からの発注を一元化して広告配信するサービス)の運営とインターネッ トメディアの広告事業収益化にかかる業務支援を行っています。

例えば、NTTドコモスマートフォンを対象に、加入者情報に基づくターゲティングを可能としたアドネットワークである「docomo Ad Network」を運営し、NTTドコモの提供する各種媒体への配信も実施しています。

また、スマートニュース株式会社が運営する ニュースアプリ「SmartNews」の広告による収益化を目的に商品開発と販売を支援しています。

メディアグロースサービスでは、広告代理サービスとは異なり、代理店としての利益だけでなく、レベニューシェアを獲得できるため、この事業の比率を高めることにより、限界利益率が高まり、 高収益体質への転換が進むとのことです。


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③ ソリューションサービス

広告運用効果である配信実績の計測(第三者配信)を行う「digitalice」や「タグ」を安全に設置し管理することができる監視ツール「TagKnight」等、の自社企画・自社開発のソリューション及びコンサルティングサービスの提供を行っています。


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ウェブサービス

4つ目は、特に人材領域に特化して注力している「ウェブサービス」事業です。
2017年5月に開始した「Unipos」は、「ピアボーナス」と呼ばれる仕組みを企業向けに提供するSaaS型のサービスです。

会社の従業員・スタッフが成果給の一部をお互いに送り合うことができるというもので、スタッフ同士のコミュニケーションが活性化され、チームビルディングに役立つということで好評を博しています。


「ピアボーナス」とは、従業員同士が少額の報酬(成果給)を送り合うことやその仕組みをいいます。

主な特徴は以下の3つです。

① 従業員が「誰に」「いくら」送るか決める。
② 報酬とともに感謝の気持ちを添えて送る。
③ リアルタイムに送られる。

「ピアボーナス」は、組織拡大に伴い、社内情報が見えにくくなるなどの組織の課題を解決するために生まれ、米国ではグーグルが採用していることで有名です。

一般的には、以下のような効果があると言われています。

① チーム内でのコミュニケーションが活性化する
報酬を贈り合うことで、コミュニケーションが増えます。コミュニケーションの内容もポジティブであるため、組織内に良い循環を生むものとなります。

② 社内の良いことが可視化される
報酬を贈る理由も含めて可視化されるため、「良いこと」が何かが組織内に伝わります。その行いを他の従業員も参考にしやすくなり、組織の中で「良いこと」が積み重なっていきます。

③ 組織内の雰囲気改善、承認欲求の充足
感謝し合う仕組みのため、組織内の雰囲気を明るくなることが期待されます。また、お互いを褒めるという文化ができると、承認欲求が満たされ、組織や仲間への愛着が醸成されます。


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また、「Unipos」のサービスの特徴としては主に以下のことがあげられます。

スマホやチャットツールから簡単投稿
業務に負担をかけずに、いつどこにいてもピアボーナスを送ることができます。(Slack,ChatWork,Workplace連携対応)

② 投稿は全てタイムラインに共有
今まで見逃されていた日々の成果やチームの様子を チームを超えて皆が見ることができるように なります。

③ 「拍手」で誰もが賞賛に便乗できる
拍手によって、気軽に投稿に便乗して、賞賛を送ることができます。
また、良い投稿には拍手が集まるため、従業員が自ずと組織で望まれている行動を理解します。

④「ハッシュタグ」で行動指針を紐付ける
組織として賞賛されるべき行動を ハッシュタグで誘導し行動指針に触れる機会を増やすことができます。行動指針を体現した方の表彰にも活用可能です。

⑤ 成果給はポイントで送付
成果給は、ポイントで付与され、1ポイントをいくらの成果給と設定するかは組織内で自由に決めて運用可能です。



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業績推移を見てみます。

以下のように、2018年3月期の通期の売上高は約63.4億円と、前年度実績から約34%の増加率と、高い成長率を達成しています。

営業利益は約3.4億円で、前年度実績から約259%の増加となっています。


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広告代理サービスにおいては、運用型広告市場は直近5年ので平均成長率が 23%のところ、前年の限界利益より約35%増加させました。

メディアグロースサービスにおいては、前年の限界利益より4割以上増加させ、通期の全社限界利益の約4割を占める基幹事業にまで成長させました。

ウェブサービス(Unipos事業)においては、Uniposの社員アカウント数が直近四半期 QonQで240%増
を達成し、 目立った競合は不在の中、ほぼ解約が発生しておらず、初期のポジショニングとマーケットフィットに成功しています。


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資料は同社より発表がありました、決算説明資料のものです。



2.投資対象は売上が安定して見込めるもの。

売上高も営業利益も順調に伸ばしていますが、決算発表時に公表された2019年3月期の計画は、以下のように、ウェブサービス(つまりUnipos)に積極投資しリソースを集中させるため、費用が先行し、売上の伸びも少なくなるというものです。

Unipos事業においては、目立った直接競合は存在せず、サービスの解約率が極めて低い状況で、口コミで評判が広がってきている状況であることから、今が事業拡張のチャンスと捉えて、2019年3月期をUnipos事業への投資の年と定めたそうです。

この公表を受けて、同社の株価は急落しました。

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この売上の伸びが少なくなるということについて補足します。

広告代理サービス、メディアグロースサービスやソリューションサービスにおいては、サービスの提供のタイミングで売上を計上できますが、UniposはSaaS型のビジネスモデルのサービスのため、売上は少しずつの計上となります。

Uniposの料金は、2つのプランのうち安い方のプラン「BASICプラン」で50名以下の組織では月額35,000円の定額です。

別途、初期費用20万円を請求しますが、長期で利用される前提で、利益が生まれるビジネスモデルです。

Unipos事業に集中投資する一環で、社員の1/5にあたる31名をUniposに異動させたため、2019年3月期においては、他の事業の売上の見込みを保守的に少なく見込んだ一方で、Unipos事業に関しては売上の計上が遅れてくる構造のため、2019年3月期においては、売上の伸びが少なくなるということです。

費用に関しては、Unipos事業への先行投資に加えて、2019年春をめどに本社を移転する費用を見込んでいるため、前年比約56%となっています。


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広告関連事業も、Unipos事業にリソースを大きくさかれるものの、市場構造の変化に対応するため積極投資は引き続き行います。


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このように、2019年3月期の計画は数字上は後退に見えますが、ビジネス上はマイナス要因は特に見られず、将来への先行投資のための計画と見ることができます。

但し、Unipos事業に集中投資しているため、Unipos事業の成否がそのまま同社の将来の業績に直結することとなり、同社への投資判断は、まずはUnipos事業をどう見るかということにかかってきます。


長くなりましたので、Unipos事業に関する見方の続きは次回お話しします。


なお、再度お話ししますが、運用としてはインデックスファンドへの投資をお勧めしております。

個別株への投資は、分散効果が十分に働きにくいため、リスクが高いため推奨しません。

個別株への投資を趣味として紹介いたします。

もし、皆様が個別株に投資する場合でも、その結果が全体の運用結果に大きな影響がでない範囲に留めるべきです。