趣味ブログ:個別株への投資:メタップス4
前回に引き続き、趣味のブログとして、個別株を取り上げます。
個別株への投資は、分散効果が十分に働きにくいため、リスクが高いため推奨しません。
前回は、QRコード決済の競争環境について、途中までお話ししました。
今回は、続きで、『③ NTTドコモ : d払い』からお話しします。
③ NTTドコモ : d払い
LINEや楽天同様、dポイントクラブ会員数が6,500万を超えているのがアドバンテージとなります。
また、加盟店についても、dポイント利用可能店舗を3万店舗以上ありますので、この基盤を活用できます。
前回、加盟店の獲得競争においては、現在クレジット決済に対応していない店舗や露店に対して、如何に自社の決済サービスを使ってもらえるようにすることが、差別化になる旨をお話ししました。
この問題に対するドコモの営業力については、楽天と比較すると未知数なところはありますが、携帯電話ビジネスで培った営業力とほぼ独力でdポイント利用可能店舗を増やしていった力からみて、それなりの営業力は期待できると思います。
また、ドコモにはLINEや楽天と比較して、大きな弱点がないところが強みとなると思います。
楽天は携帯電話ビジネスへの参入によるリソース不足が懸念です。
LINEはリアル店舗への営業力が懸念材料です。
現在クレジット決済に対応していない店舗や露店に対しては、安い決済手数料を売りにして、インターネット経由でアピールするだけでは不足です。
対面で営業をかけてメリットを説明し、説得する必要があります。
また、LINEも楽天同様に色々なビジネスに手を広げすぎる傾向があります。
LINEモバイルの実質的な経営権をソフトバンクに譲渡したことは記憶に新しいところです。
その他、スピーカーホンの販売やネット販売事業についても、うまくいっているとはいえません。
ドコモには、これらのような懸念点が少ないところが強みとなります。
ドコモの懸念点は、ドコモの欠点ではありませんが、QRコード決済の登録者を、KDDIやソフトバンクの加入者からどのくらい獲得できるかです。
ドコモの加入者に最もメリットのあるサービスとなってしまいますので、KDDIやソフトバンクの加入者にd払いを利用してもらうのは、なかなか大変そうです。
そのため、ドコモもKDDIやソフトバンクの加入者でもdポイント会員としてメリットがあるようなサービス改定や施策の実施を進めてきています。
しかしながら、この懸念は簡単に解決できるようなものではないため、d払いの普及は、この取り込みの成果にかかっていると思います。
④ ヤフー ウォレット コード支払い
ドコモほどではありませんが、KDDIやソフトバンクの加入者にd払いを利用してもらうのは者数が4,000万人を超えていることがアドバンテージとなります。
また、ヤフーウォレットの口座数が既に4,000万を超えているのも、大きい優位性です。
ドコモと同様に、ドコモやKDDIの加入者に、どのようにヤフーウォレットのコード支払いを利用してもらうのかが課題となります。
ヤフーやヤフーウォレットは、以前はソフトバンクグループ色をあまり出さずに営業をしていたため、ヤフーウォレットの既存の利用者には、ドコモやKDDIの加入者が相当数含まれていると思いますが、それからの積み上げという点では課題が多いです。
ここ2年間近くのヤフーは、ソフトバンクとワイモバイルの加入者にとってメリットがある拡販活動を行っているため、ドコモやKDDI加入者を大きく獲得しづらい状況になってきています。
ヤフーウォレットは、主として、これまでヤフオクに出品する際の決済手段として、口座数を伸ばしてきましたので、ヤフオクを使用しない人にも多く利用してもらえるような施策が必要となります。
加盟店の獲得競争においては、現在クレジット決済に対応していない店舗や露店に対して、如何に自社の決済サービスを使ってもらえるようにすることが、差別化になりますが、ヤフーはネットショッピング事業において、楽天の後塵を拝するなど、楽天と比較して営業力はかなり劣ると思われます。
ヤフーが楽天やドコモに加盟店の獲得において対抗していくには、独力では厳しいと思います。
ここのところ、ヤフーは、ネットショッピング事業やヤフーカード会員の獲得において、ソフトバンクとの連携を強化しているようですので、同様にソフトバンクの全面バックアップが得られれば、非常に大きな後押しになります。
ソフトバンクは、最近でこそ利益重視の経営方針のせいか大人しいですが、固定ブロードバントビジネスや携帯電話ビジネスにおいて、後発ながら、強引ともいえる手法により大きなシェアを獲得した実績があります。
ドブ板的な営業スタイルは、本来ソフトバンクの得意とするスタイルだと思いますので、短期間で販路を広げるにはソフトバンクの全面協力が不可欠です。
一方で、ソフトバンクは、携帯電話ビジネスなどに見られるように、顧客へのアフターサービスを地道に改善し顧客満足度を高めて継続利用を促していくことは得意としていません。
QRコード決済における加盟店対抗において、アフターフォローに手間がかかり、その対応が加盟店の拡大に大きな影響があると、上記の不得意なところがデイスアドバンテージとなりますが、加盟店にとって機器の導入も不要で手がかからなそうですので、そのあたりはさほど問題とならない可能性があります。
そうなると、短期間での加盟店拡大については、ソフトバンクの全面協力が得られれば、楽天以上の力となるかもしれません。
長くなりましたので、続きは次回お話しします。