趣味ブログ:個別株への投資:メタップス
今回も、趣味のブログとして、個別株を取り上げます。
運用としてはインデックスファンドへの投資をお勧めしております。
個別株への投資は、分散効果が十分に働きにくいため、リスクが高いため推奨しません。
今回は、具体的な銘柄として、メタップスを取り上げます。
メタップスは、仮想通貨関連、キャッシュレス決済関連の人気銘柄で、かつて高騰したことがあるため、『何故、今更』と思われるかもしれませんが、ご容赦ください。
成長が見込めて、ピーク時から大きく価格を下げた銘柄を取り上げる対象としていますので、その銘柄の人気度合いについては、選定において考慮しておりません。
【投資方針】
1.グロース投資
2.投資対象は売上が安定して見込めるもの。
3.ファンダメンタルの要素を確認し、投資先候補を絞り込み。
(成長を見込めない銘柄は候補に含めない)
4.投資先候補の銘柄をウォッチングし、大きく価格を下げた後の底値付近を狙う。
(ただし、業績の悪化などのファンダメンタルの要素が原因の場合は除く)
5.底値での投資を追求し過ぎずに、株価の上昇トレンドへの変換を確認した後で、投資する。
6.価格のピークでの売却を意識し過ぎず、下降トレンドへの変換の確認後、売却する。
7.決算前に移動平均線から大きく乖離した場合には一旦売却する。
1.グロース投資
メタップスは、データを軸とした経済圏の構築(データノミクス構想)を掲げています。
その経済圏の範囲は、マーケティング(データ解析・広告)、ファイナンス(決済・仮想通貨)、コンシューマー(コマース・メディア)としています。
2007年に会社設立し、2015年マザーズに株式を上場しました。
⑴マーケティング(データ解析・広告)
① データソリューション事業
アプリとウェブを横断したユーザ行動や広告効果を詳細に分析できるアナリティクスや、商品データフィードを管理するシステムなど、データの活用を軸としたマーケティングソリューションを提供しています。
② アドソリューション事業
スマートフォン時代に必要なオンライン広告の配信、データの分析、販促の最適化まで企業のプロモーションをワンストップで支援しています。
グローバル展開やオフライン広告まで含めた総合的なサポートが強みとしています。
⑵ ファイナンス(決済・仮想通貨)
① ネット決済代行事業(メタップスペイメント)
インターネット上でのクレジットカード決済や実店舗でのクレジットカード端末機を使った決済、コンビニ決済、電子マネー決済などの決済ソリューションを提供し、決済の代行をおこなっています。
② 仮想通貨事業(Coinroom)
韓国を拠点とする子会社メタップスプラスは、2017年9月下旬から約2週間、仮想通貨技術を使った資金調達(ICO)を実施しました。
このICOにおいて、投資家向けにトークンと呼ぶデジタル権利証である「プラスコイン」を発行し、仮想通貨「イーサリアム」で資金を集めました。
また、11月に仮想通貨取引所「コインルーム」を開設し、コインルーム内にて、プラスコインやビットコインやイーサリアムを取引できるようにしました。
③ 電子マネー
スマートコン
2016年11月に子会社のメタップスプラスを通じて、韓国のFinTech企業であるスマートコンを買収しました。
Smartconは、韓国においてオンラインで利用できるプリペイドカードやプリペイド型電子マネーの発行・管理をしている企業で、スマートフォンで利用できるプリペイドカードや電子マネーを使った決済手段において、急成長しています。
⑶ コンシューマー(コマース・メディア)
① タイムバンク
タイムバンクは「時間」を売買できる取引所です。
ユーザーは、専門家の発行する時間を購入、使用、売却、保有することができ、専門家は隙間時間を収益に変えることができます。
「時間市場」の創出を通じて経済と時間の再発明を目指します。
② pring(プリン)
相手にスマホでメッセージを送るような感覚で、簡単にお金のやりとりができるスマートフォンのアプリ「プリン」を提供しています。
そのアプリにより、銀行口座と直接接続しアプリにチャージするのも口座に戻して現金化することもでき、店舗での支払いもQRコードで決済できます。
現時点では、みずほ銀行と三井住友銀行の口座に接続できます。他の銀行との接続についても交渉中のようです。
③ 民泊(VSBi)
テクノロジーを用いて民泊を始めとした新たな不動産ビジネスを支援します。
複数の民泊予約仲介サイトの管理して収益の最大化を支援するクラウドシステムの提供や、民泊データの解析を用いたコンサルティングなどを展開しています。
業績推移を見てみます。
以下のように、2017年8月期の通期の売上高は約135.7億円と、前年度実績から約54%の増加率と、高い成長率を達成しています。
売上総利益は約30億円で、前年度実績から約85%の増加となっています。
営業利益は約2.5億円で、上場後初の黒字となっています。
2018年8月期の上期においては、 売上高が約110億円で、前年比約74%の増加です。
売上総利益は約21億円で、前年度実績から約40%の増加となっています。
営業利益は約1.5億円で、前年比53%となっていますが、ICOに関する費用のみを計上し収益は繰り延べたことや、前年度上期に一時的な収益押し上げ要因(約 2.8億円)の計上があったことが原因とのことです。
資料は同社より発表がありました、決算説明資料のものです。
2.投資対象は売上が安定して見込めるもの。
売上高も売上総利益も順調に伸ばしています。
以下の決算発表資料の記載のように、現在はファイナンス関連事業の伸びが大きく、今後もファイナンス関連事業は引き続き伸びるものの、2020年には、コンシューマー関連事業の伸びがより大きく、全体を牽引していくプランのようです。
つまり、現時点で公表されている情報によると、コンシューマー関連事業のタイムバンク、pring(プリン)、民泊の売上を大幅に上げていこうとしているようです。
タイムバンクについては、新しい概念のサービスのため、広く普及すれば先行者利益が得られると思いますが、現時点では流行っているとは言えないと思いますので、今後注力していくというものだと思います。
例えば、5月にタイムバンクに関するエイベックスとの間の提携を発表し、タイムバンクにおいて、エイベックス社所属アーティスト等のプロモーション活動の協業などの取り組みを行っていくそうです。
プリンについては、国(内閣)の方針として、キャッシュレス決済の比率を上げていくことが明記され、導入店舗への費用面での支援なども検討されるなど、環境としては強い追い風が吹いています。
また、金融庁の働きかけやその他要因から、銀行もフィンテック企業との連携には積極的ですので、大きなチャンスだと思います。
市場が魅力的であることから、競合もLlNEや楽天、ヤフーなどと強力ですので、この状況でどのように他社と連携し、どのように利益を得ていくのかが重要になりますが、戦略がまだよく見えてきません。
民泊においては、子会社のVSbiasが、6月15日より施行されたばかりの住宅宿泊事業法(民泊新法)に基づいて、家主不在型の住宅宿泊事業者から委託を受けて、家主業務の代行を行う「住宅宿泊管理業者」の登録申請を行ったと発表しました。
民泊新法では、 家主不在型(居住していない)物件の場合は、「住宅宿泊管理業者」に管理業を委託することが義務付けられるため、これをビジネスチャンスと捉えたようです。
登録されるかはまだわかりませんが、3,800室の民泊物件をサポートしてきた経験と実績を活かしたビジネス展開ができそうです。
3.ファンダメンタルの要素を確認し、投資先候補を絞り込み。
上記のように売上高、売上総利益とも順調に伸びる見込みのようです。
以下の決算発表資料の記載のように、2020年には売上1,000億円を目標としています。
これまでみていましたように、この1,000億円の拠り所としているコンシューマー関連事業の見込みについては、不明確な部分も多いように見受けられますので、あまり大きな期待は禁物です。
しかしながら、今後もこれまでのように売上高および売上総利益を伸ばして行ける基盤は出来ていると思います。
購入のタイミングについては、これまでと同様に以下の方針に沿って、次回お話しします。
4..投資先候補の銘柄をウォッチングし、大きく価格を下げた後の底値付近を狙う。
5..底値での投資を追求し過ぎずに、株価の上昇トレンドへの変換を確認した後で、投資する。
6.価格のピークでの売却を意識し過ぎず、下降トレンドへの変換の確認後、売却する。
7.決算前に値上がりし、移動平均線から大きく乖離した場合には一旦売却する。
なお、再度お話ししますが、運用としてはインデックスファンドへの投資をお勧めしております。
個別株への投資は、分散効果が十分に働きにくいため、リスクが高いため推奨しません。
個別株への投資を趣味として紹介いたします。
もし、皆様が個別株に投資する場合でも、その結果が全体の運用結果に大きな影響がでない範囲に留めるべきです。