ガネーシャ@FPのお金をふやそうBlog

節約方法や資産運用などのお金をふやし方について、色々わかりやすく説明します。

ギャンブルとならないための、運用における基本原則

今回から運用に関するお話ですが、まずは原則となる考え方について説明します。

あらためて、貯蓄の重要性

資産を最大化させるためには、まずは貯蓄が重要です。これができる人とできない人とでは、将来の資産をどれだけ増やせるかが変わってきます。


月次の収支を最大化し、運用額を十分に確保することが運用に有利に働きます。

運用額が少ない場合、往々にして、投資の期待リターンを無理に高く設定しがちになるため、リスクが高くなり過ぎることが多いです。

運用額が多い場合、運用対象に対象する、期待リターンとリスクのバランスを現実的に考えやすくなります。


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期待リターンの設定の仕方


将来必要な金額から逆算し、期待リターンを無理に高く設定することも、リスクが高くなり過ぎることになりがちです。

例えば、月に1万円ずつ貯蓄する計画で、10年後にそれを1,200万円にまで増やすという計画をたてたとします。

120万円貯蓄することになりますので、運用により10年間でそれを10倍にするという計画です。

このように、期待リターンを無理に高く設定することで、将来必要な金額を獲得しようとするプランは、運用ではなくギャンブルです。


ギャンブルとならずに、リスクをコントロールした運用のためには、その運用対象に対する期待リターンとリスクのバランスを現実的に考えて、期待リターンを試算します。


そして、将来必要な金額にまで資産を増やすには、期待リターンではなく貯蓄を増やすことにより、必要な金額とのギャップを解消します。


貯蓄ではなく、運用の期待リターンによって、将来必要な金額を獲得しようと計画すると、現時点でない、ギャンブルの要素の多い運用となってしまいがちですので注意が必要です。


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貯蓄のうちどれだけ運用すればよいか。


貯蓄をすべて運用すればいいので、それでいいのでしょうか?

いいえ、それではリスクをコントロールできているとはいえません。

リスクをコントロールするというのは、家計の状況などをみながら、いくらまで運用できるかを考えることができていることが前提となります。


まずは、家計における金融資産を確認し、生活防衛資金を除いた額を運用資金とします。

何かあった時に、今までの生活水準を落とさずに生活できる資金のことです。


例えば、勤めている会社が倒産したり、投資で失敗して、蓄えがなくなった時でも生活に影響がでないための資金ということになります。

具体的な生活防衛資金は、生活費の3ヶ月分くらいという方もいれば、2年分は必要というかたもいます。

どれが正解ということはないと思いますので、ご自身のライフスタイルに応じて考えればよろしいかと思います。

生活防衛資金が多いことに越したことはありませんが、あまり多くしすぎると、運用ができなくなりますので、収入のある方であれば、6ヶ月分くらいが目安となるのではないでしょうか。


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リスク資産と非リスク資産について


生活防衛資金を除いた運用資金をいよいよ投資するのですが、運用資金の全てをリスク資産に投資すると、その資産の価格が大きく低下した時に対処ができません。

特に借金(信用取引含む)をして投資した場合は、大幅な価格の下落に対して、なすすべなく破産に追い込まれるリスクが高まりますので、借金はしてはいけないと思います。

非リスク資産とは、何かといいますと、元本割れのリスクがなく、かつ換金性の高い資産をさします。
現金、預金や国債などです。


運用資金のうち、ある程度を現金などの非リスク資産にしておけば、投資対象の市場価格が大きく下落した場合でも、資金が不足するリスクを回避できるだけでなく、価格の下落している状況を、より割安に資産を獲得できる好機ととらえて、リスク資産を増やし、将来の価格の上昇を期待することも可能です。


ただし、このリスク資産の増加は長期的には、価格が上昇する前提での考えのため、長期的に価格の上昇が期待できる資産への投資であることが条件となります。


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リスク資産と非リスク資産との配分については、次回以降お話しいたします。


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